Microsoft News Japan

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「Acrobat Pro XI」の後継「Adobe Acrobat Pro DC」の新機能【Document Cloud Reader 無料体験版 ダウンロード】

*「Adobe Acrobat Pro DC」を Windows 10 へ

今回の記事は Microsoft はあまり関係ありません。

 

Windows10 に Adobe の PDF 編集ソフト

Adobe Acrobat Pro DC」をインストールして

動作確認を行いました。

 

そのついでに使い心地を確かめてみたので、

かなり簡単ではありますが、レポートします。

 

今回インストールしたのは「体験版」です。

「製品版」についても

おそらくインストールできると思います。

 

ちなみに「Adobe Acrobat Pro DC」の体験版は

以下のサイトからダウンロードできます。

 

 

 

*「Adobe Acrobat Pro DC」とは?

2015年4月8日(日本時間)にリリースされた

Adobe Acrobat Pro」の最新版です。

 

PDF はもともと Adobe が作った規格なので、

「純正の PDF ソフト」と言えるでしょう。

 

JUST SYSTEM の「JUST PDF」シリーズや

ソースネクストの「いきなり PDF」シリーズなど、

安く購入できる PDF 編集ソフトは多くありますが、

どれも使いやすさ、品質ともに、

Adobe Acrobat にはかなわないと私は思います。

 

Adobe Acrobat Pro DC」は、

Acrobat Pro XI」の後継です。

「XI」の次なので、

「XII」になると思っていた方も多いかもしれませんが、

「DC」という名前になりました。

 

*「DC」って何?

「DC」は、「Documet Cloud」の略だそうです。

 

Adobe Document Cloud」とは、

書類の記入といった簡単な作業から

企業での文書処理など複雑な作業まで幅広く

クラウド経由で効率化するサービス。

 

PC からスマホ、オンラインサービスまで様々な形で提供されている

文書関連のサービスを「Documet Cloud」というサービスに統合して、

クラウドを軸にシームレスに連携させようとしているようです。

 

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ブラウザを使って、クラウド上で

PDF の編集や管理ができるサービスも提供している他、

主要なプラットフォーム

Windows をはじめ、MaciOSAndroid など)

にアプリを提供しています

(編集などのサービスは有料)。

 
Adobe はこれまでも

という「Cloud」がついたサービスを発表しており、
今回もその流れに沿ったものだと言えます。

 

*価格は?

Amazon で価格を確認すると、

アップグレード版ではない通常版は

約5万4000円です。

 

これとは別に月ごとの利用料金を払う

サブスクリプション」プランも用意されていて、

1か月あたり1580円(年間プランの場合)から

契約することができます。

 

 

また、Pro よりも機能を減らし、価格を据え置いた

Standard も用意されている他、

学生向けのアカデミック版は通常価格よりも安く提供されています。

 

 

Adobe Acrobat Pro DC のレビュー

前置きが長くなりましたが、

Adobe Acrobat Pro DC のレビューをします。

 

今回のリリースの主な特徴は、以下の4点です。

 

 

  • デザインの大幅変更(タッチデバイスへの対応)
  • 「ツール検索」:機能の検索が可能に
  • クラウド対応
  • Adobe Air」が不要に

 

 

*デザインの大幅変更(タッチデバイスへの対応)

 今回、Acrobat Pro XI と比べると、

かなりデザインが変化しています。

 

ソフトを起動すると以下のような画面が表示されます。

 

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ボタンなどの幅がかなり広く取られており、

タッチデバイスでも操作しやすくなっています。

 

(ただし、これは「ユニバーサル Windows アプリ」ではなく、従来の「デスクトップアプリ」です。マウスやキーボードなしの編集には適していません。)

 

そして、かなり特徴的なのが「ツール画面」。

 

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 iOSAndroid を思わせるような

操作アイコンが並んでおり、

ここから行いたい操作を選択することができます。

 

このアイコン、

数えてみたところ 27個ありました。

 

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 (Adobe Acrobat Pro DC の画面を編集して作成。)

 

これらのアイコンは「文書」画面の右側からも選択することも可能です。

 

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 アイコンが示す機能は以下の通り。

 

  • PDF を作成
  • PDF を編集
  • PDF を書き出し
  • 注釈
  • ページを整理
  • スキャン補正
  • 保護
  • 入力と署名
  • フォームを準備
  • 署名用に送信
  • 送信とトラック
  • ファイルを結合
  • PDF を最適化
  • 墨消し
  • スタンプ
  • 文書を比較
  • 注釈用に送信
  • アクションウィザード
  • カスタムツールを作成
  • 印刷工程
  • PDF 規格
  • 証明書
  • アクセシビリティ
  • リッチメディア
  • JavaScript
  • インデックス
  • ものさし

 

編集機能としては、Acrobat Pro XI とそれほど変わっていません。

 

ただし、Acrobat Pro XI 以前のバージョンに慣れていると、

XI 以前で使っていた機能が DC ではどこに何があるのか探すのに

やや時間が掛かるかもしれません。

 

*操作画面や主な機能

Acrobat Pro DC の操作画面や主な機能を紹介します。

 

「ホーム」画面

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アイコンをクリックすると、最初に表示される画面。

最近閲覧した PDF ファイルやストレージへのリンクが表示されています。

 

「ツール」画面

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操作アイコンが並ぶ画面です。

 

「文書」画面

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PDF ファイルを表示する画面。

右側には操作アイコンが並んでいます。

 

PDF を作成

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画像や Office 形式のファイル、Web ページ、クリップボードのデータなどから PDF を作成できます。スキャナーに直接接続して、PDF を作成することもできるようです。

PDF を編集

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PDF のページ内にあるテキストや図形の編集を行うことができます。

 

PDF を書き出し

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PDF を別の形式のファイルに変換(エキスポート)できます。

注釈

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PDF に注釈をつけることができます。

ページを整理

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ページの削除・挿入・置換・分割・回転(ページの向きの変更)などができます。

 

スキャン補正

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 テキスト認識(OCR 適用)、修正などが行えます。

 

保護

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PDF にパスワードを設定したり、暗号化を行ったりすることができます。

 

PDF を最適化

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PDF の最適化や圧縮を行うことができます。

 

デザインは「Acrobat Pro XI」と比べると、

かなり変わってしまいましたが、

機能としてはそれほど変わっていません。

 

*「ツール検索」:操作の検索が可能

新しい「Acrobat Pro DC」には

作業の仕方を検索する機能がついています。

 

例えば、PDF に含まれるテキストを

検索や編集が可能な状態に変換したい場合、

つまり、OCR 認識を適用したい場合。

 

ツール機能を使わない場合は、

数あるアイコンの中から「スキャン補正」を探し、

OCR 認識の操作画面へ移動することになります。

 

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一方、ツール機能を使う場合、

「文書」画面の右側にある検索ボックス

(「ツール」画面では上部に表示)に

OCR」と入力すると…

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このように操作の候補が表示されます。

この中から「テキスト認識」の項目をクリックすると、

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「テキスト認識」を行う画面へ直接移動することができます。

 

どこにどの機能があるのか把握していない人でも

簡単に操作することができるので、

非常に便利な機能だと思いました。

クラウドストレージに対応

Acrobat DC」では、クラウドストレージへの保存に対応しています。

 

現在使用できるのは、

の2つのサービスだけです。

 

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しかし、Microsoft SharePoint へ接続するページを見ると、

「その他のアカウントの種類は今後追加される予定です。」

と書かれており、OneDrive や Google Drive など

他のクラウドストレージサービスにも今後対応すると考えられます。

 

(追記)

2015年後半からDropbox に保存されている PDF ファイルにアクセスできるようになりました。

 

*Mobile Link 機能

「Mobile Link」を使用すれば、

PC 版の Acrobat で閲覧した PDF ファイルが

自動的にバックグラウンドで

Document Cloud へアップロードされ、

同じファイルを別の PC やスマホなどでも閲覧することができます。

 

例えば、「MobileLinkTest.pdf」というファイルを

PC 版の Acrobat Pro DC で開きます。

 

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すると、自動的に「Document Cloud」へアップロードされます。

Web ブラウザで「Adobe Documet Cloud」へアクセスしてみると、

PC で閲覧した PDF ファイルがアップロードされていることがわかります。

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(Web ブラウザ (Microsoft Edge) で Adobe Document Cloud へアクセスした画面です。)

 

別の PC からでも、ウェブブラウザや

Acrobat DC Reader などを使って、

PDF ファイルを閲覧することが可能になります。

 

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また、iOSAndroid 版の「Adobe Acrobat DC Reader」が

インストールされた スマートフォンタブレットからも

ファイルを閲覧することができます。

 

この「Mobile Link」はデフォルトではオフになっています。

 

利用するには、Adobe ID(作成は無料)でログインし、

Acrobat Pro DC にある「Mobile Link」の設定をオンにします。

 

クラウドストレージにアップロードしたくないファイルを扱う場合は、オンにしないように注意する必要があります。

 

また、無料の Adobe ID の場合、

Document Cloud にアップロードできる容量には限りがあると

思われます。

 

Adobe Air が不要に

 

Adobe Acrobat Pro XI では、インストールと同時に

Adobe Air」をインストールする必要がありましたが、

Acrobat Pro DC では不要になりました。

 

わずかな変化ですが、容量の少ない Windows タブレットが増えていることを意識しているのでしょうか。

 

 

*最後までお読みいただき、ありがとうございました

以上、「Adobe Acrobat Pro DC」の簡単なレビューでした。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

このブログでは、2015年7月29日リリースの

Windows 10」の情報を特集しています。

 

もしよろしければ、以下の記事もぜひご覧ください!

microsoftnews.hatenablog.jp